日々のつれづれ

不惑をむかえ戸惑いを隠せない男性の独り言

p95 HER2の注目が高まっている、新しい治療が生まれるといいですね

p95 HER2はHER2陽性乳癌患者の一部にいらっしゃる患者で、HER2の細胞外ドメインと細胞内ドメインがくっついていないそうです。
そのため、HER2陽性乳癌患者さんのハーセプチンが効かないことが問題なのですが、いろいろ研究が進んでいて、HER2の状態の違いに伴う治療効果の差も徐々に明かになっているようです。

早く最良の医療が実現するといいですね。

 トラスツズマブ治療を受けた転移性乳癌患者では、HER2総発現量が多い患者の方が無増悪生存期間(PFS)が有意に長く、P95 HER2発現量は少ない患者のほうがPFSは有意に長いことが、レトロスペクティブな解析で明らかになった。6月3日から7日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、ポーランドMedical University of GdanskのW. Biernat氏らによって報告された。
 HER2陽性患者においてp95 HER2の出現はトラスツズマブ耐性の機序と考えられているが、これはキナーゼ活性をもつトラスツズマブ結合部位がP95 HER2には欠損しているためといわれている。

トラスツズマブ治療を受けた転移性乳癌患者でP95 HER2とHER2総発現量は予後と関連する

 HER2陽性原発性乳癌において、トラスツズマブ耐性の機序と考えられているP95 HER2がトラスツズマブの治療効果予測因子になる可能性のあることが、術前補助療法のGeparQuattro試験の組織標本を解析して明らかになった。6月3日から7日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、German Breast GroupのSibylle Loibl氏らによって報告された。
 P95 HER2はHER2のカルボキシル末端フラグメント(CTF)であり、P95 HER2ではトラスツズマブ結合部位が欠損している。そのためHER2陽性乳癌において、P95 HER2の出現はトラスツズマブ耐性に関与しているといわれている。

HER2陽性原発性乳癌でP95 HER2がトラスツズマブの治療効果予測因子となる可能性