プラチナ感受性の卵巣がんにGC療法が効果的かもしれない
先月開催された第65回日本産科婦人科学会学術講演会では卵巣がんについての発表がいくつがあったようです。
ということで、興味深いトピックをNMオンラインから抜粋して、自分メモ。
がん研有明病院婦人科の尾松公平先生の報告
再発進行卵巣癌に対するGC療法(ゲムシタビン、カルボプラチン)の副作用は、カルボプラチンの過敏反応(アレルギー)を除き、多くは認容範囲と考えられる
- 患者(2011年12月から2013年2月)
- 奏効率:42%
完全奏効(CR)・・・2人、部分奏効(PR)・・・1人で得られ、
(6人:3サイクル以降で評価、1人:2サイクルで進行(PD)となった7人)
- 有害事象
- アレルギー
プラチナ感受性再発患者、2サイクル目でカルボプラチンの過敏反応が発生
(3サイクル目以降は投与中止)
- 血液毒性
グレード3以上の好中球減少・・・6人(全41サイクル中20サイクルで発現、G-CSFの投与不要)
グレード3以上の血小板減少・・・4人(1人は血小板輸血)
- 非血液毒性
一般的な消化器症状
再発進行卵巣癌に対するGC療法の副作用の多くは認容範囲、ただしカルボプラチンのアレルギーには注意が必要
グレード1の頭痛・・・4人
グレード1の発熱・・・2人
発熱性好中球減少症・・・2人
カルボプラチンの過敏反応(アレルギー)・・・4人(3人はアナフィラキシー)
患者数は少ないですが、治療選択肢が増える可能性が得られたのは良いことと思います
一方で、プラチナ感受性とカルボプラチンの過敏反応の間の因果関係が気になります